
タイトルだけですべて語り終わっている気はするのですが、やっぱりいろいろ語りたいので書かせてください…。先読みについて語っているのでネタバレ注意。
前回の記事で書いた通り、貝柱はこの漫画が大好きなわけでね…。
半グレたちの最後を描いた47話の無情な1話に並ぶほどこの話が好きです…。
この話は一つの短編としても読み味が素晴らしいです…。
未来を視る力を有しているがゆえに消極的になってしまった初老の男が、主人公レインのまっすぐとした善性にあてられて能動的に未来を変えるというだけの話ではありますが、起承転結がきれいにまとまっていて、読了感も素晴らしい1話でした。
こういう人がちょっと前向きになるような話が大好きです。
冒頭のやりとりをオチに持ってくる構成もうまいですが、業務用餅先生はキャラの見せ方がとにかくうまい。
初老の男が過去回想しながら「なんだこの野郎!俺が浮気するっていうのか!?」「その後したじゃねぇか なあ?」と今になって言い返すことを1ページ内で3場面やることで、初老の男がどうして消極的なのかという描写に説得力を与え、しかも他人に忠告するという利他的な本性が、レインに忠告してあげることへの説得力にもつながるという圧縮力。
漫画の面白さは情報の圧縮力にあるんじゃないかと思う昨今。
読者に無理なく自然に伝えてそれでいて多大な情報量を与えること、それが良い漫画なのかなと思ったりもします。
小粋な短編でありながら、これからの王位継承編が激動することを提示するスマートさに完敗です。
今日は本当に良い漫画を読ませていただきました。
続きが本当に楽しみだ~~~みんなもぜひ読んでくれ…。